仏花の簡単な選び方をお読みいただけましたか?
まだの方は、覚えて損ナシ!仏花に向かない花と、仏花を簡単に選ぶ方法➡
仏壇への仏花の飾り方はどうすればいいの?
選んだ花を仏壇へお供えする前に、仏花らしく花束に仕上げましょう。
花束の花の本数は奇数
花の種類には明確な決まりはありませんが、本数には決まりがあります。
必ず3本、5本、7本…といった奇数で束ねるようにしましょう。
なぜ奇数なのかというと、これは中国古来の風習に基づいています。
偶数=陰数、奇数=陽数という考えがあり、割り切ることのできない数字は縁起が良いとされていたことから来ています。
仏壇では、奇数で束ねた花を1束もしくは2束用意し、2束であれば左右一対としてお供えするのが決まりです。
2束で飾る場合は、左右で花の種類や本数を変えるのは厳禁とされているので、ここは特に気を付けましょう。
三具足と五具足
仏壇にお祀りする仏具の作法として一般的に、三具足(みつぐそく)と五具足(ごぐそく)というものがあります。
- 仏花を立てるための「花立(はなたて)」または「花瓶(かひん)」
- お線香を立てるための「香炉(こうろ)」
- ロウソクを立てるための「燭台(しょくだい)」
この3点が基本の仏具です。
3点のみ置くのが三具足で、2つの花立と燭台を左右に振り分けて、中心に香炉という構成で5点置くのが五具足です。
宗派や地域によってこの作法には違いがありますので、正式な作法に則りたい場合はお寺などに確認するといいでしょう。
三具足…仏花を1束お供えする場合は、左から花立、香炉、燭台の順に置きます。
五具足…仏花を2束お供えする場合は、左右の外側から花立、燭台、中心に香炉を置きます。
五具足でお供えする場合は、仏花を2束用意し、左右対称(シンメトリー)に作ります。
まず中心に背の高い花を置き、そこから低い位置に向かって花で菱形を描くように配置します。
花立てに立てた時に、見えるお花の分量をバランス良く計算して配置しましょう。
うまく配置できたら輪ゴムなどで束ねればOKです。
樒を上手に取り入れましょう
仏花花束の背景として樒(しきみ)という葉っぱを一緒に束ねることもできます。
樒はどの花とも組み合わせらるうえ、花の本数が少ない場合でもボリューム感を補うことができるため、仏花を作る際は一緒に用意しておくと重宝します。
ただ、毎回ナマの樒を買い求めるのもなかなか大変なので、樒だけ造花を使うという方法もあります。
アーティフィシャルフラワーの樒は、生花の束と一緒に花立に立てれば、本物と見分けがつかないくらい良くできているので、とても使えるアイテムです。
仏花のお花の向きはどっちが正解?
それから、お花の向きですが、仏様に向けて飾るのと、供養する人の方へ向けて飾るの、どちらが正しいのでしょう?
正解は、供養する人の方(こちら側)へ向けて飾る、です。
これには、仏花は仏様の慈悲の心を表していて、供養する人へ慈悲を向けるといった意味があります。
ただ宗派や地域によって異なる飾り方もあるようなので、お寺などに確認するといいでしょう。
生の仏花を少しでも長持ちさせる方法は?
生の切り花を仏花にする場合、できるだけ長持ちさせたいですよね?
感染症のリスクを避ける意味でも、できるだけお花を買いに行く頻度は減らしたいものです。
ちょっとした工夫でお花を長持ちさせる方法をご紹介します。
- 最初に水切りをしておく
- 水に浸る部分の葉を取り除いてから花束を作る
- 毎日水換えをする
- 毎日切り戻し、ヌメリを感じたらカットする
- 温度が上がり過ぎないよう室温調節をする
- 切り花延命剤などを使用する
1.最初に水切りをしておく
水切りとは、茎を水中でカットすることです。
花束を自分で作るときには、バケツなどに溜めた水の中に茎を沈め、その中でカットします。
よく切れる清潔なハサミでスパッと一気に、斜めに切るのがポイントです。
そうすれば植物の水揚げ(水を吸い上げる勢い)が良くなり、持ちがよくなります。
2.水に浸る部分の葉を取り除いてから花束を作る
花立に挿したときに水に浸かる茎の部分に付いた葉っぱは、全て取ってしまいましょう。
葉っぱがついていないことで、バクテリアの繁殖をある程度抑えることができます。
3.毎日水換えをする
1日1回水を換えれば新鮮さが保たれ、バクテリアの繁殖も抑えられます。
バクテリアが繁殖すると悪臭の原因にもなるので、水換えの時に臭いもチェックしましょう。
4.毎日切り戻し、ヌメリを感じたらカットする
水に浸かっている茎は時間が経つとどうしても傷みます。
毎日の水換えのついでに、ほんの1cm程度茎を水切りをするといいです。これを切り戻しといいます。
切り戻しをしていれば、茎の切り口が常に新鮮な状態に保たれ、水揚げも良くなりお花が長持ちします。
もし茎を触ってみてヌルヌルしたものを感じたらバクテリアが繁殖している証拠です。
ヌメリの部分は丁寧に水で洗い流してあげましょう。
あまりにもヌメリが気になるようでしたら、洗った後少し多めにカットしましょう。
5.温度が上がり過ぎないよう室温調節をする
気温が上がるとバクテリアの繁殖が活発になります。
置き場所に直射日光が当たらないようにし、暑い日にはエアコンなどで室温調節をし、お花が傷まないよう気を付けましょう。
6.切り花延命剤などを使用する
水換えの度に切り花延命剤を使えば、更に効果的です。
但し濃度を守り正しく使わないと、逆に花を傷めてしまうので注意が必要です。
また、切り花延命剤に銀の成分が含まれていると、金属を腐敗させてしまうので、金属製の花立を使用している場合は使えません。
いずれにしてもきちんと説明書を読んでから使うようにしましょう。
切り花延命剤をわざわざ買わないのであれば、家庭の中に代用できるものがあります。
バクテリア繁殖を抑制するものとして酢、レモン汁、クエン酸、塩、アルコール、漂白剤、熱水、10円玉、アルミホイル。
植物の水揚げを良くするものとして、台所用中性洗剤(界面活性剤)。
植物の栄養補給としてグラニュー糖なども使えるようです。ただ、グラニュー糖はバクテリアの栄養源にもなるので、抑制するものと併用する必要があります。
切り花延命剤 アース製薬 アースガーデン 切り花名人 仏花専用
こちらは仏花に特化した切り花延命剤です。
面倒な希釈不要。花立てにプッシュするだけで簡単にお花を長持ちさせられます。
真鍮や銅、ステンレスなどの花器を腐食させないので安心です。
仏花の飾り方、今まで知らなかった人でも意外と簡単にできるので、ぜひご自身のアレンジで花束仏花をお供えしてみてください。
仏様をきれいなお花で気持ちよく供養することで、ご自身もきっと癒されますよ。
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