次男の嫁である私の無念の体験談
ここでは葬儀に纏わる詳細な手続きというより、準備に立ち会ってから葬儀を終えるまでに私が体験した奇妙なことと、その心情を綴っています。
その時の気持ちを再び味わわないよう、事前に出来ることはやっておこう。
これは親のための終活ではありますが、すなわち自分のための終活でもあると思うのです。
悲しみは突然やって来る!
私のダンナさんは二人兄弟の次男です。義父は義母と義兄夫婦と4人で、2世帯同居をしていました。
ダンナさんは結婚を機に家を出た身なので、常日頃生家(ダンナさんの実家)の全てのことは義兄夫婦に任せてありました。
義父は元気だったとはいえ、持病はありました。
食も細くなり、ここ2年くらいは病院以外で外へ出ることは無く、ほぼ寝室とリビングの往復のみで静かに過ごす毎日でした。
義理の両親共々高齢ですし、兄夫婦の間でお墓やそれに纏わることは、何となく考えてくれているんだろうな、と私は思っていました。(その頃私は、全力で自分の両親のお墓探しをしていました。)
その義父が亡くなりました。享年92歳、老衰です。
元気にしていただけに、とても衝撃を受けました。
亡くなったその日から始まる葬儀の段取り
義父の訃報を受け、様々な対応や手続きに義兄夫婦が奔走してくれたことは、とてもありがたかったです。
それに関しては本当に感謝しています。
義父と悲しみの対面から程無くして、葬儀社にて葬儀に関する段取りを決めるから、同席するようにと義兄夫婦に呼ばれて行きました。
葬儀を担当してくださる方はいわゆる街の葬儀屋さんで、義母の実家と付き合いのある人だったようです。
知り合いなら安心してお願いできるからよかったね、とダンナさんと話していました。
打ち合わせの時、担当者は義兄夫婦に各項目の値段表と見本写真を見せながら淡々と話を進めます。
例えば担当者に「○○の方は3種類ありますが、どうされますか?」などと聞かれると、義姉は「お母さん、どうする?」と義母に投げかけます。
義母はその度に悩み、困って「どっちがいいかしらね?」と義兄夫婦に投げかけ返します。
そのやりとりに担当者が口を挟むことはほぼ無く、祭壇・生花・棺・骨壺・会食・返礼品…ありとあらゆることが、義母と義兄夫婦によって決められていきました。
大半の項目を真ん中辺りのランクにしていたようですが、祭壇に限っては最も高いランクになりました。
それは「子供からの供花を出さない代わりに祭壇を豪華に飾ろう」という義兄夫婦の意見を反映させたものでした。
私達は内心その「謎」の意見に戸惑いました。だって誰のお葬式に行ったって、子供からの供花が出ていないことなんて記憶に無かったから。しかも葬儀費用を出すのは全て義母のようで…。
いくら身内のお葬式が初めての経験といえど、義兄夫婦の決めることは、私からすれば常識外れだな…と。
けど口出しはしませんでした。
そう、打ち合わせに同席するにはしたのですが、ただ同席するだけで特に意見を求められることも無く、私達夫婦はただその場にいるだけだったのです。後で文句を言わせないため同席させられたのかな…
口出ししなかったのは、何か言えば「普段離れて暮らしているのに、こんな時ばかり口出すなよ!」と義兄がダンナさんに言い、険悪になるのが目に見えていたからです。
義母の前で言い争いは避けたい。ダンナさんが必死に堪えているのがわかりました。
それに、私達にとっても身近な人の葬儀は初めてで「これこれこうだからそれはおかしいです」という風に理論立てて意見が言えないという弱さがありました。
こんな時何の助言もしてくれない担当者を歯がゆく思いましたが、高価な祭壇を発注する人にわざわざ何か言うことも無いのかな…と。
謎の思惑に、言われるがままに100万円近くする祭壇を発注する義母が気の毒で仕方ありませんでした。
実は葬儀までの数日間で、私達夫婦の名前で供花を出してしまおうか、とダンナさんと話をしていました。
しかしそんな考えを見透かしたように、義姉から「供花は祭壇に含まれているんだから勝手に出さないでね。」と釘を刺されてしまいました。こわ~;
もしかしたら義姉の出身地では、そういうことが普通にあったりするのかな?…なんて思ったりもしましたが、真相はわかりません。
突っ込みどころが満載のお葬式
義父は年齢も年齢なので、葬儀はこじんまりと家族葬という形で執り行うわけですが、少なからず親族には参列してもらいました。
その規模に不釣り合いな程の豪華な祭壇。その祭壇に、子供たちからの供花の分が含まれているなどということを、誰が知っているというのでしょうか?
そんなこと誰も話題にするわけもなく、私達はきっと「常識無し」と密かに親族から思われていたに違いありません。
現に参列してくれた私の母から「あなた達お花出さなかったの?!」と訝しげに聞かれてしまいました。
それ以外にもこの葬儀に関して疑問に思う点はたくさんあり、母はいろいろと不思議に思ったようでした。
実の親子なので、後日いろいろとぶっちゃけた話をし、わかってもらい、心底同情されました…。
また、通夜振る舞いのお料理がキッチリ計ったように親族分しか用意されていなかったということもありました。
家族葬とはいえ、ダンナさんの会社関係者など急遽訪れた方々もいらっしゃいました。
その方達に対して、会食をお勧めすることも無く、お焼香のみでお帰りいただくのは痛恨の極みとしか言いようがありませんでした。
思い出すのも恥ずかしい…とんだ巻き添えを食らったもんです。
ついでに書くと、生家では義父のお墓について全く考えていなかったようで、初七日が済んでから四十九日法要までの間に、パパパッと決めていました。
その選び方は、新聞広告で見つけた2軒の永代供養納骨堂を、義母を連れて見学し、義母が2択で決めたそうです。
その納骨堂自体はとても良い施設だと私は思っていますが、唯一駐車場が無いのが残念な点でした。
車をよく使う私達にとって、お墓参りの度に都心の高い駐車場代を払うのは正直言って負担です。
また、高齢で足腰の弱った義母は、自分で電車を乗り継いでお墓参りに行くことができません。
義兄夫婦が電車で連れて行くにもルート的に少し不便だと思いますし、車で行くにも駐車場の問題があります。
再び親族を招いての四十九日法要には間に合い、同時に納骨式を執り行うことが出来たわけですが、実は同時にやる必要は全く無いわけで、もう少し時間と労力を掛けて探してみてもよかったんじゃないかな、と私は内心思っています。
自分の親の葬儀で後悔しないためにはどうすればいいか?
自分の親の時には決してこんなことにならないよう、ちゃんと両親と話をしようと強く思いました。
その時はお墓を探している最中だったので、お墓が決まったら次はお葬式についてぜひ話し合いたい。
今回学んだのは葬儀屋さんが「知り合いだから良い」ということは決してないのだということ。
ではどんな葬儀屋さんを選べばいいのだろう?と思い、調べてみました。
そこで見つけたのが小さなお葬式というサービスです。
規模に応じた葬儀がパッケージ化されていて、無理なく、無駄なく執り行うことが出来るというもの。
何かと不透明な葬儀費用を適正価格に見直し、提供してくれているという点が、とても信頼出来そうでいいなと思いました。
生きているうちに「こんなお葬式をして欲しい」と自分でプランを決められるのは、終活するうえで大きな成果だと思います。
早速、実家と自分の分を資料請求し、両親に考えてもらっています。
私も資料を見ながら、葬儀の形態や費用、流れなどを勉強し、今からイメージして、後悔の無いお見送りができるよう、その日に備えたいと思っています。
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