仏花に向かない花ってあるの?
仏壇にお供えする際、これだけは避けたい!という仏花に不向きな花のタイプがあります。
不向きな花のタイプを知って、後にでてくる簡単な仏花の選び方を覚えれていただければと思います。
毎日のご供養を気持ちよく、快適にするための豆知識です!
仏花に向かないのは次の6つのタイプ。
- 毒がある花
- トゲがある花
- 香りが強い花
- ツル性の花
- 花粉がある花
- 傷みやすい花
それでは、向かない花のそれぞれの理由について解説していきます。
1.毒がある花
縁起が良くないですし、仏様にお供えするものとして失礼にあたります。
また、ペットや小さなお子さんがいる場合、口に入れてしまうなど事故の原因にもなりかねません。
よそのお宅へ仏花をお供えとして持って行くときは特に要注意です。
お花屋さんで買い求める分にはそれほど心配する必要はないと思いますが、
自分で摘み取った花を花束にして用いる場合には特に注意し、避けるようにしましょう。
代表的な花⇒トリカブト、ジギタリス、イヌサフラン、彼岸花、ダチュラ(チョウセンアサガオ)、夾竹桃(キョウチクトウ)、水仙、鈴蘭など。
2.トゲがある花
トゲのある姿は殺生の印象があるため、仏教にはふさわしくありません。
うっかり触ってしまうと危険だという物理的なリスクもあります。
トゲを持つ代表的な花はバラですが、バラは人気で仏花アレンジによく取り入れられています。
トゲをきれいに取り除けば、全く問題ないでしょう。
代表的な花⇒バラ類、アザミ、ブーゲンビリアなど
3.香りが強過ぎる花
故人は香りをお食事として楽しむといわれています。お線香をあげるのはそのためです。
仏花の香りが強過ぎると、他のお供え物の香りを邪魔してしまい、故人が楽しめなくなってしまいます。
また、強過ぎる匂いが室内に充満し、人によっては気分が悪くなってしまう恐れもあります。
代表的な花⇒ノースポール、マーガレット、キンモクセイ、ジンチョウゲなど
4.ツル性の花
ツル性の花は茎が柔らかく花立(はなたて)に挿し辛いことと、水を吸い上げにくく枯れやすいので仏花に向かないのです。
また、絡みつくツルは極楽浄土に行けず成仏できないといったイメージを思い起こさせることからも、避けるべきでしょう。
お墓に供える場合には、枯れてしまうからと言って地植えにしたり鉢植えのまま置いたりすると、ツルがお墓に巻き付いてしまうかもしれません。伸びたツルは周りのお墓に迷惑をかけることにもなりかねません。
代表的な花⇒スイートピー、クレマチス、朝顔など
5.花粉がある花
供養の意味で不向きというわけではありませんが、毎日のお手入れという点であまり適しません。
花粉で周りを汚してしまうため避けた方がよいでしょう。
特にユリの花の花粉は粘着力が強く、仏壇などに付いてしまった場合、シミになる恐れがあります。
ユリを仏花にすることは多いのですが、お供えする前に花粉を取り除きましょう。
花粉の付いているオシベごと摘まんでプチッと取ってしまえばOKです。
手に付くと落ちなくて大変なので、ティッシュやピンセットを使うといいでしょう。
お花屋さんで買う時は、花粉を取ってもらうことを忘れないでください。
また、花粉アレルギーの人がいる場合は注意が必要です。
代表的な花⇒ミモザ、椿、ユリ科、バラ科、キク科の植物など
6.傷みやすい花
傷みやすい花はすぐに散ってしまったり枯れてしまったりするため、長くお供えすることができません。
毎日様子が見られる仏壇には問題ないかもしれませんが、お供えした後そのまま置いて来るようなお墓参りの場合は避けるべきでしょう。
花びらが散らかると、周りのお墓やお寺さんに迷惑をかけることにもなりかねません。
代表的な花⇒ガーベラ、見た目が華奢な花など
仏花を自分で選んでみましょう
ご家庭に仏壇をお持ちの方で、仏花について素朴な疑問を抱いていらっしゃる方も多いようです。
"仏花"として作られた花束しかお供えできないの?
和風に作られたものしかお供えできないの?
など…。
あなたは仏花をどのように用意していますか?
最近はお花屋さん以外でも、コンビニやドラッグストアなどでも仏花を扱っているため、手軽に買うことができますね。
でも売っている仏花って、どれも似通っているなぁ…とか、ちょっと飽きてきたかも…なんて感じていたりしませんか?
実は仏花としてお供えできる花は、前出の"向かない花"以外であれば、自由に選んで問題ないのです。
和風でも、洋風でも、ガーデニングで育てている花をお供えしてももちろん構いません。
故人が好きだった花があれば、それをお供えすることが一番でしょう。
とはいえ、それがわからなかったり、年がら年中同じ花ばかりをお供えするのもどうかな?と思ってしまいますよね。
決まりきった花束仏花を買うのではなく、自分で好きなように選んで花束を作ってみてはいかがでしょう?
(その方が費用を抑えられたりすることもあるんです!)
仏花を簡単に選ぶ方法は「色」
自由に作るとなると、それはそれで頭を悩ませてしまいますよね?
そこで、仏花を選ぶ簡単な方法があります。花の色を基準に選ぶ方法です。
3色パターン
⇒ 白・黄・紫
5色パターン
⇒ 白・黄・紫・ピンク・赤
仏花をアレンジするうえで、
四十九日までは白1色で、それ以降は3色パターンや5色パターンにする、という考え方と、
四十九日までは3色パターンで、それ以降は5色パターンにする、という考え方があるのです。
必ずしもこの考え方に沿う必要はありません。
ですが迷った時には、花の種類は自由に、色のパターンに従って選んでみてください。
花の色で選ぶだけなので、センスに自信が無いという方でも簡単ですし、失敗がありません。
3色パターン、5色パターンどちらでも大丈夫です。
花の本数は奇数が決まりです。
2束一対として飾りたいので、できれば2束作ります。
仏壇内にスペースが無ければ1束でも構いません。
色のパターンに従って、この分量のお花を用意します。
そうすれば目先が変わって且つ、仏花としてまとまりのあるアレンジが作れるはずですので、ぜひやってみるといいと思います。
無事選べたら、次は飾り方。
それは別の記事に書いてますので、ぜひ読んでみてくださいね!
菊は絶対に入れないとダメ?
ところで、仏花として代表的な花は"菊"ですよね。
その理由は、菊は長持ちするということと、邪気を祓うといわれていることからです。
それともう一つ、昔は火葬ではなく土葬だったので、遺体の腐敗臭を香りで抑えるために、お墓に備える花として菊が用いられていたのです。(諸説あります)
というわけで、仏花の定番の菊ですが、必ずしも取り入れなくてはいけない、という決まりはないのです。
菊は入れても入れなくてもお好みでどうぞ。
向かない仏花と選び方の基本を押さえたうえで、自由に仏花をアレンジして、毎日のご供養を快適にされてくださいね。